2022年初級登山学校 実技第1回 歩行訓練
日程:2022年4月9日(土)
参加者:講師・スタッフ11名 生徒17名
行程:蓬莱峡(9:00)~(歩行訓練)~ナガモッコク尾根(11:10)~岩原山(14:20)~東縦走路~塩尾寺(16:00)~(縄跳び)~宝塚
2022年度初級登山学校がいよいよ始まりました。昨年12月に入会後、昨年度の初級登山学校の先輩方のたくましい姿、同期の強い連帯感に憧れ、今年度の初級に手を挙げました。今回初級メンバー全員が初めて顔を揃えることとなり、何日も前からこの日が待ちきれず、緊張と興奮が入り混じった状態で当日を迎えました。集まったメンバーも一様に高揚した面持ちに見えます。
夏を先取りした陽気の中、早速蓬莱峡砂場で講師の方々による歩行訓練がスタート。今年の生徒は17名と大人数。2組に分かれてご指導頂きます。歩行のポイントは、
- 歩行=重心移動の連続。重心の移動に位置の移動が付いてくる感覚で。重心を移動しつつ、常に次の足をどこに置くかを考える。
- 登りは傾斜に対して足首の角度を一定にしておけば楽に歩けるので、傾斜に合わせて爪先を開く。キツイ傾斜はジグザグに歩くと楽。
- 重心は体の真下に。骨盤を動かし、尻・太もも裏の筋肉で足を引き上げる感覚で。
- 下りは靴裏のエッジでグリップを利かせる為、斜面に対して足はまっすぐ。爪先からやや蹴り込む意識で、など。
今まで感覚だけで歩いてきましたが、理論と感覚を結びつけることでより体に覚え込ませることができたように思います。
歩行訓練後は蓬莱峡からナガモッコク尾根に向かってスタート。途中、岩場通過・渡渉等、重心移動を実践する場面が早速現れますが、生徒一同まだまだ訓練が必要なようです。前後の間隔を十分に空けて歩くこと、川の流れる方向に向かって右手が右岸、左手が左岸などと教えて頂きながら歩を進め、尾根取り付きからは急斜面のヤブ漕ぎがスタート。柔らかく不安定な足場に足を取られます。気を抜いていると、「直前にあった分岐は右・左どっちに向かっていた?」との質問があり、大半の生徒が分岐が有ったことにも気づかず…。「後ろについて歩いているとしても全員がリーダーのつもりで!」と厳しいご指摘を頂きます。岩原山でお昼休憩、全員集合写真を撮って塩尾寺への下り。あとはまったり下山のつもりが、東縦走路から急な下りの尾根道に入り、転がるように下りて行きます。自分のレベルより少し上のルートで場数を踏むこと、これが何にも勝る歩行訓練なのかもしれません。
最後は毎年恒例、塩尾寺下の広場で縄跳び訓練です。(2.5分+0.5分ラッシュ)×4セットを跳び続ける、今日イチ体力を消耗するメニューで、充実した一日を締めくくりました。
とても充実した実技講習だった一方で、歩行途中に生徒の一人がスマホを落として講師・スタッフに来た道を探しに戻って頂いたり、体力が不足しているように見受けられる生徒がいたり、トラブルも続出。また、昨年度の同じプログラムに比べて余計に2時間を要するなど、人数が多いための問題も…。今後のアルプス縦走を考えると、体力アップに励むこと、時間の感覚を大切にすることなど、一人ひとりが自立し、体力的・精神的にレベルアップする必要がありそうです。
講師・スタッフの皆さまのお陰で、安全で楽しい初回実技講習を終えることができました。事故を未然に防ぐ注意喚起、トラブル発生時の的確な判断、苦しい状況でもメンバーを楽しませる目配り・心配りなど、リーダーとしての役割も勉強になりました。生徒を代表してお礼を申し上げます。
生徒 RF